2026/01/30

インビザラインは透明で目立ちにくく、装着時のストレスが少ないことで人気を集める矯正装置です。歯科矯正の費用は原則として全額患者様の自己負担であり、インビザラインも例外ではありません。
「インビザラインの費用はどれくらい?」「医療費控除の対象になる?」このような疑問を解消するため、本記事ではインビザラインの費用相場について解説します。
費用に含まれるものや追加費用がかかるケースなどもご紹介するので、インビザラインを検討中の方はぜひ最後までお読みください。

インビザラインの費用は歯並びの状態や矯正範囲によって変わります。同じ上顎前突(出っ歯)でも、症状の程度や歯の移動量によって治療の難易度が異なります。
また、成人と小児でも費用相場が異なるため、ここからは成人と小児に分けて解説します。
成人のインビザラインの費用相場は部分矯正か全体矯正かで異なります。
前歯の軽度な乱れは部分矯正で改善できる可能性があります。これは、歯の移動量が少なく、使用するアライナーの枚数が少なく済むためです。
一方で、噛み合わせや奥歯の移動を伴う全体矯正はより多くのアライナーが必要となります。歯がきれいに並ぶスペースがなく、抜歯をした場合もその分費用が高くなる傾向があります。
小児向けのインビザラインは「インビザライン・ファースト」と呼ばれ、主に6〜10歳までのお子様※を対象としています。
小児矯正は永久歯がきれいに生えるための土台づくりを行う第一期と、本格的に歯を動かす第二期の2段階に分けて行われます。このうち、インビザライン・ファーストが対象となるのは第一期で、費用相場は50〜80万円です。
第一期は乳歯から永久歯に生え変わる混合歯列期に行うもので、あごの成長を利用して歯並びを整えることを目的とします。インビザライン・ファーストはワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少なく、保護者様からのお問い合わせも非常に多い矯正治療です。
※身体年齢ではなく歯の年齢に基づいて判断します
参照:インビザライン・ジャパン合同会社「お子様の歯列矯正はインビザライン・ファーストTM」

インビザラインは、矯正治療にかかる費用が総額制(トータルフィー)であることが多いです。費用には以下のものが含まれます。
それぞれの内訳を解説します。
インビザラインを始めるには、まずカウンセリングと精密検査を行います。カウンセリングでは患者様のお悩みや理想とする歯並びのイメージ、生活習慣などをヒアリングします。
インビザラインが適応かどうかを判断するにはレントゲン撮影も必要です。歯やあごの骨、噛み合わせなど口腔内を確認したうえで治療計画を立てていきます。
この時点で虫歯や歯周病が見つかると、矯正を始める前に治療を行わなければなりません。カウンセリングと検査料の相場は1〜2万円程度ですが、虫歯治療をするとその分追加で費用がかかります。
インビザラインの費用の中心となるのが、段階的に作製されるマウスピース(アライナー)の料金です。
インビザラインでは、治療開始前に歯の動きを細かくシミュレーションし、その計画に沿って必要な枚数のアライナーを発注します。枚数が多いほど費用が高くなるため、軽度な症例と治療の難易度が高い症例とでは費用に大きな差が生まれます。
アライナーは1枚につき7〜14日ほど使用し、段階的な交換が必要です。治療の過程で歯の動きにズレが生じた場合、追加のアライナーが必要になることもあります。
歯科矯正では、歯列の変化を細かくチェックするために定期的な通院が必要です。歯が計画通りに動いているかを確認し、必要に応じて調整やクリーニング、追加アライナーが必要かどうかの判断を行います。
調整料が総額に含まれる場合もあれば、診療のたびに支払うケースもあり、歯科医院によって対応は異なります。通院ごとにかかる場合は1回3,000〜5,000円が相場です。
歯科矯正が完了した後は、動かした歯が元の位置に戻ろうとする現象(後戻り)が起こります。後戻りを防ぐため、リテーナーと呼ばれる保定装置を一定期間装着します。
保定は歯科矯正と同じ期間行うのが一般的で、この間も定期的な通院が必要です。総額制の場合、保定装置の費用も総額に含まれますが、破損や紛失などで再作製すると追加費用がかかることがあります。

インビザラインは総額制であることが多いものの、追加費用が発生する場合があります。
それぞれのケースを詳しく解説します。
インビザラインは矯正開始時に立てた計画をもとに治療を進めていきます。しかし、矯正治療は必ずしも計画通りに進むとは限りません。
たとえば、1日の装着時間が不足していたり、噛み合わせの調整が必要になったりすると計画と歯の状態にズレが生じます。このズレを補正するには、アライナーを追加で作製しなければなりません。
追加アライナーには費用がかかるうえ、治療が長期化すると通院回数も増えるため、結果として費用総額が膨らんでしまいます。
アライナーは薄くやわらかい素材で作られているため、扱い方によっては紛失や破損のリスクがあります。
よくあるのが、外食時に取り外したまま置き忘れてしまったり、目を離した際にペットに噛まれてしまったりといったトラブルです。紛失や破損でアライナーが使えなくなると、再作製が必要で追加費用もかかります。
紛失や破損を防ぐには、日頃から丁寧な取り扱いを心がけ、取り外す時は専用のケースに入れて管理する習慣をつけることが大切です。

インビザラインは保険適用外の自費診療となり、通常の歯列矯正と同様に費用は全額自己負担となります。
審美目的だけでなく、機能的な改善を目的とした治療も含め、歯科矯正は公的医療保険の対象外と定められています。保険診療として認められるケースもありますが、特定の疾患の有無や要手術など、その条件は非常に厳しいものです。
また、保険矯正は指定された保険医療機関のみで行われ、マウスピース矯正を選択できない場合がほとんどです。インビザラインを希望する場合は、基本的には自費診療になると考えておく方がよいでしょう。

インビザラインでの歯科矯正は医療費控除の対象になる可能性があります。医療費控除とは、家族の医療費が年間10万円を超えた場合に、確定申告で一部を所得から差し引ける制度のことです。
審美目的のみの治療は対象外となりますが、噛み合わせや発音、咀嚼(そしゃく)機能の改善が目的であれば、インビザラインも控除の対象になり得ます。
医療費控除を受けるには、確定申告書(給与所得者は源泉徴収票)と医療費控除の明細書が必要です。領収書の提出は不要ですが、税務署から求められた際に提示できるようにしておくと安心です。

「インビザラインは高い」「ワイヤーは安い」というイメージを持たれがちですが、費用は治療内容や難易度によって総額は変動します。
軽度の歯列不正で、前歯のみを整えるような部分矯正の場合は、インビザラインの方が安く済むケースもあります。アライナーの枚数が少なく、治療期間も短ければ費用を抑えられることが多いからです。
一方で、奥歯の大きな移動や骨格的な噛み合わせの問題を伴う症例では、インビザラインでは対応が難しい場合があります。そのようなケースでは歯を効率的に動かせるワイヤー矯正の方が適しており、結果的に治療の選択肢がワイヤーに限定されます。
そもそも歯科矯正は自費診療であり、同じ治療でも歯科医院によって費用が異なるため、どちらが安いかを判断することができません。おおよその費用を確認したい場合は、歯科医院を受診したうえで費用の相談をすることをおすすめします。

インビザライン経験者の中には「理想の仕上がりにならなかった」「治療が長引いた」などの理由で失敗したと感じる方がいます。
インビザラインは軽度〜中等度の症例には対応できますが、治療の難易度が高くなるほど歯列の改善が難しくなります。患者様の協力も不可欠であり、装着時間を守れないと仕上がりに差が出てしまうのは事実です。
インビザラインでの治療が困難な場合は別の方法を検討しますが、インビザラインしか行っていない歯科医院ではそれができません。人気の治療ゆえ「どんな歯並びも治せる」と誤解されやすいことはインビザラインのデメリットでもあります。
歯科矯正での後悔を防ぐには、インビザラインに対応しているかではなく、矯正治療そのものを総合的に扱っているかで歯科医院を選ぶことが大切です。治療実績や実際の症例を確認できれば、治療後の満足度は大きく変わります。
インビザラインのメリットを最大限に活かすためにも、事前に自分の歯並びに適しているかどうかをしっかり診断してくれる医院で相談することをおすすめします。

インビザラインの費用相場は、成人矯正が90万〜120万円、小児の場合は50〜80万円が目安です。この費用には検査料や調整料、保定装置などが含まれます。
原則として保険適用にはならないものの、機能改善が目的であれば医療費控除の対象になる可能性があります。歯科矯正は費用が高額になりやすいため、総額や支払い方法は事前にしっかり情報収集しておくと安心です。
山之内矯正歯科クリニックでは、インビザラインをはじめとする歯科矯正を行っております。お子様から成人まで、年齢や症状に合わせた最適な方法をご提案いたします。
審美面と機能性を兼ね備えた歯列矯正をご希望の方は、お気軽に当院までご相談ください。
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