2026/01/29

近年、透明で目立ちにくいマウスピース型の矯正装置を用いた歯科矯正を選ばれる方が増えています。
マウスピース矯正の種類は多岐にわたり、それぞれ特徴も異なります。世界的なシェアを誇るフルカスタム型から、日本人歯科医が開発したものまで、その種類は実にさまざまです。
「マウスピース矯正はどれを選べばいい?」「自分に合うものが知りたい」という方のため、本記事ではマウスピース矯正の種類とそれぞれの特徴を詳しくご紹介します。
選び方のポイントも解説するので、マウスピース矯正を検討中の方はぜひ参考にしてください。

以下に代表的なマウスピース型の矯正装置をまとめました。
| インビザライン | クリアコレクト | アソアライナー | ホワイトライン | キレイライン | シュアスマイルアライナー | |
| 製造国 | 米国 | スイス | 日本 | 日本 | 日本 | 米国 |
| 特徴 | 世界シェア上位のマウスピース矯正装置 | 光沢を抑えた素材で目立ちにくい | 日本人歯科医師が開発 | リーズナブル&手軽さが魅力 | 軽度の症例に適応 | ワイヤー矯正との組み合わせが可能 |
| 適応 | 軽度~中等度症例(全顎) | 軽度~中等度症例(全顎) | 軽度症例(部分) | 軽度〜中等度症例(全顎) | 軽度症例(部分) | 軽度~重度症例(全顎) |
| 費用相場 | 30万円~100万円 | 20万円~100万円 | 20万〜80万円 | 20万〜40万円 | 20万〜45万円 | 20万〜80万円 |
それぞれの特徴を詳しく解説します。
世界的に普及しているフルスペックのカスタム型の矯正装置です。1997年に米国で誕生して以来、世界中で2,000万人以上(※2025年10月時点)の治療に使用されています。
インビザラインは治療開始前に3Dシミュレーションを行い、現在の歯並びから治療終了までの歯の動きを可視化します。この技術によって治療の精度と予測性が高まり、患者様とのイメージ共有がしやすい点が大きな特徴です。
適応範囲の広さと治療の完成度のバランスに優れており、多くの歯科医院で採用されています。当院でもインビザラインを用いた矯正治療を取り入れております。
参照:インビザライン・ジャパン合同会社「インビザライン矯正® マウスピース型矯正装置」
世界的なインプラントメーカーであるストローマン社が提供する矯正装置です。3Dツールを使い、治療計画やアライナー作成を正確にコントロールします。
クリアコレクトは歯茎を2mmほど覆うように設計されているのが特徴です。これにより装着時のフィット感が向上し、歯に効率的で強い矯正力を加えることができます。
プラスチック特有の光沢を抑えた素材を使用しているので、マウスピースを装着していることがわかりにくいメリットがあります。
日本人歯科医師によって開発された、日本製のマウスピース矯正システムです。主に軽度の症例や、部分的な歯並びの改善に適応しています。
歯型を取ってからマウスピースが完成するまでの期間が短く、最短10日ほどで矯正治療をスタートできます。アライナーはソフトからミディアム、ハードと厚みのあるものに移行し、矯正力を徐々にコントロールしていくのが特徴です。
歯型を約1〜2ヶ月ごとに取り直すため、治療経過を正確に判断できる点が大きなメリットです。ただし、抜歯が必要な症例や歯の移動量が大きい症例には適していません。
参考:株式会社アソインターナショナル「マウスピース型の矯正装置 AsoAligner」
歯のスペシャリストである歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士が一からつくり上げた日本製のマウスピース矯正です。
治療期間は最短3ヶ月、費用は20万〜40万円台と相場よりもリーズナブルで、手軽さを求める方に人気があります。
軽度の上顎前突(出っ歯)や空隙歯列(すきっ歯)、矯正後の後戻りなどに適応がありますが、骨格が影響する治療の難易度が高い症例には対応できません。
参考:ホワイトライン
2017年に日本で誕生した、軽度の症例に特化したマウスピース矯正装置です。治療期間は最短2.5ヶ月と短く、費用も比較的リーズナブルに設定されています。
3つのプランから選べるシンプルな料金体系も、キレイラインならではの特徴です。
参照:キレイライン矯正
ワイヤー矯正の分野で実績のある米国のデンツプライシロナ社が提供するデジタル矯正システムで、CTや口腔内スキャナーで取得したデータを元にアライナーを製作します。
ワイヤー矯正に用いられるシステムを使用するので、症例の難易度に応じてワイヤーとアライナーを柔軟に組み合わせることができます。
参照:Dentsply Sirona「SureSmile®︎アライナー」

マウスピース矯正を始めるにあたって、患者様はどの方法を選ぶべきか迷うところだと思います。選び方のポイントは大きく3つあります。
それぞれのポイントを詳しく解説します。
マウスピース矯正にはさまざまな種類がありますが、どの矯正装置もすべての症例に適応があるわけではありません。
たとえば、骨格のズレを矯正したり、歯を大きく移動させる必要がある症例はマウスピースで対応できないことが多いです。マウスピースでの治療が困難な症例では、ワイヤー矯正やミニスクリューなどの方法が推奨されます。
見た目だけで判断することは難しく、治療計画を立てるにはレントゲンや口腔内スキャンなどの精密検査が必要です。
マウスピース矯正は、歯の動き具合や噛み合わせの変化を定期的にチェックし、必要に応じて計画を微調整しながら進めていきます。
頻度としては1〜3ヶ月に一度の通院が必要となるため、歯科医院が無理なく通える距離にあるかどうかも重要なポイントです。
仕事や学校、習い事などで通院の間隔が延びてしまうと、計画通りに治療を進められない可能性があります。結果として治療期間が延びてしまうこともあるため、歯科医院選びでは通いやすさもチェックしましょう。
歯科矯正は保険適用外(自費診療)となるため、支払い面の問題もクリアしなければなりません。
一括払い以外では、クレジットカード払いやデンタルローンが選択できます。歯科医院によっては独自の分割制度を利用することも可能です。
費用面の不安が大きくなると通院が途切れたり、十分な効果が得られないまま治療を中断してしまうリスクがあります。効果に影響が出ないよう、費用や支払い方法は見積もりの段階でしっかりと確認することが大切です。
山之内矯正歯科クリニックでは、一括払い・分割払い・ローン会社を通さない分割払いに対応しております。費用面でのご質問はお気軽にお問い合わせください。

小児向けのマウスピース矯正にもいくつかの種類があります。
| インビザライン・ファースト | プレオルソ | マイオブレース | ムーシールド | |
| 製造国 | 米国 | 日本 | オーストラリア | 日本 |
| 特徴 | インビザラインの小児用 | 日中1時間と就寝時に装着 | 4つのプロセスで口腔習癖を改善 | 受け口の治療に特化 |
| 適応 | 軽度~中等度症例 | 上顎前突・叢生・過蓋咬合・開咬・反対咬合※ | 軽度〜中等度症例 | 軽度〜中等度の反対咬合 |
| 費用相場 | 30万円~100万円 | 3万〜20万円 | 15万〜40万円 | 3万〜10万円 |
※上顎前突(じょうがくぜんとつ)…上の前歯や上あごが前に出ている状態(出っ歯)
※叢生(そうせい)…歯が重なり合ったり、乱れて並んでいる状態
※過蓋咬合(かがいこうごう)…上の前歯が下の前歯を深く覆い、噛み合わせが深すぎる状態
※開咬(かいこう)…上下の歯が噛み合わず、前歯や奥歯にすき間ができる状態
※反対咬合(はんたいこうごう)…下の前歯が上の前歯より前に出て噛み合う状態(受け口)
それぞれの特徴を詳しく解説します。
インビザラインの小児版で、混合歯列期(6〜10歳前後)を対象にしたアライナー矯正です。3Dシミュレーションを用いて治療計画を立てるため、治療前から歯の動きや最終イメージを確認できる点が大きな強みです。
目立ちにくく痛みが少ないことから、お子様がストレスなく続けやすいメリットがあります。運動中も装着できるので、学校生活や習い事への影響も少なく済みます。
参照:インビザライン・ジャパン合同会社「インビザライン・ファースト」
日本の歯科医が開発した小児向けのマウスピース矯正装置です。やわらかいポリウレタン素材は弾性に優れ、痛みや違和感が軽減されています。
装着時間は日中1時間と就寝時のみで、小さなお子様でも始めやすいのが特徴です。装着すると自然に舌が持ち上がる構造は、歯列矯正だけでなく舌癖の改善にも効果的です。
プレオルソは適応やサイズ、硬さでいくつかの種類に分けられます。
歯並びを悪化させる口腔習癖(舌の位置や口呼吸・飲み込み方など)を改善することを目的とした矯正プログラムです。
適応年齢は3〜15歳と幅広く、習癖の改善・歯列の発育誘導・歯の配列・保定という4段階のステップで進められます。装着は日中1時間と就寝時のみで、学校生活への影響が少ないメリットがあります。
参照:株式会社オーティカ・インターナショナル「マイオブレース・システム」
反対咬合(受け口)の改善に特化した矯正装置で、舌や口周りの筋肉バランスを整えることで下あごが前に出やすい状態を改善していきます。
3歳から使用でき、就寝時のみの使用で効果が期待できます。使用期間の目安は1年前後です。

マウスピース矯正では、装置そのものの素材や厚みが段階的に変わるタイプにおいて「ソフト」「ハード」といった硬さの違いが言及されます。
最初はやわらかめのマウスピースを使い、徐々に硬いものへと移行していくのが一般的です。ソフトタイプはマウスピースに慣れるため、ハードタイプは歯を動かすことを目的としています。
どちらが適しているかというよりは、両者を段階的に使い分けるといった認識が正解です。
なお、アライナー型のマウスピース(インビザラインなど)は素材の硬さが事前に決定されており、患者様ご自身でソフト/ハードを選ぶということはしません。

マウスピース矯正は、種類や特徴によって適応範囲や治療の進め方が大きく異なります。インビザラインのように幅広い症例に対応できるものから、部分矯正に適したシステムまで、多様な選択肢があります。
どの方法が最適かは歯並びの状態や骨格、年齢などによって変わるため、まずは精密検査を受け、歯科医に相談することが重要です。自分に合ったマウスピース矯正を選ぶことで、快適に治療を進めながら理想の歯並びを実現できます。
山之内矯正歯科クリニックでは、インビザラインを用いた矯正治療を取り入れております。「歯並びをきれいにしたい」「負担の少ない歯科矯正がしたい」という方は、お気軽に当院までご相談ください。

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