インビザラインとマウスピース矯正の違いは?【選び方も解説】

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インビザラインとマウスピース矯正の違いは?【選び方も解説】

インビザラインとマウスピース矯正の違いは?【選び方も解説】

透明なマウスピースを使った歯列矯正を検討する際、「インビザラインとマウスピース矯正って何が違うの?」「自分にはどちらが合っているの?」と疑問に思われる方は多いのではないでしょうか。

同じマウスピースを使った矯正方法でも、治療の流れや費用、対応できる症例には大きな差があります。

この記事では、インビザラインとその他のマウスピース矯正の具体的な違いを5つのポイントで解説し、あなたに合った矯正方法の選び方をお伝えします。

インビザラインとマウスピース矯正とは

インビザラインとマウスピース矯正とは

インビザラインはマウスピース矯正の一種です。マウスピース矯正とは透明なマウスピース型の装置を使って歯を動かす矯正方法の総称で、インビザラインはその中でも世界的なシェアを持つブランドです。

透明で目立ちにくく、取り外しができるという点はどのマウスピース矯正も共通していますが、治療システムや適応範囲、費用には大きな違いがあります。

インビザラインとは?

インビザラインは1997年にアメリカで開発され、世界100カ国以上で1,500万人以上※の治療実績を持つマウスピース矯正システムです。3D口腔内スキャナーと専用ソフトウェアを使った精密な治療計画が特徴で、治療前に最終的な歯並びをシミュレーションできます。

※2023年3月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計

一般的なマウスピース矯正とは?

インビザライン以外のマウスピース矯正には、キレイラインやhanaravi(ハナラビ)など、国内外のさまざまなシステムがあります。これらは比較的低価格で治療を始められる点が魅力ですが、多くは前歯を中心とした軽度な歯並びの改善に特化しており、複雑な症例には対応できないケースもあります。

また、使用するシステムやブランドは歯科医院によって異なるため、治療方法や精度にも差が生じることがあります。

インビザラインとマウスピース矯正の5つの違い

インビザラインとマウスピース矯正の5つの違い

インビザラインとその他のマウスピース矯正には、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

治療を選ぶ際に重要となる5つのポイントは以下の通りです。

  • 治療計画の立て方の違い
  • 歯型取りの回数の違い
  • 対応できる症例範囲の違い
  • 通院頻度の違い
  • 費用相場の違い

それぞれ詳しく解説していきます。

1.治療計画の立て方の違い

インビザラインは、3D画像化したデータをもとにコンピュータ上でシミュレーションを行い、最適な治療計画を立てます。専用ソフトウェアを使用することで、治療のゴールまでの過程を視覚的に確認でき、治療前に最終的な歯並びを予測できます。これにより、患者様と歯科医師が同じイメージを共有しながら治療を進められます。

一方、一般的なマウスピース矯正の多くは、歯型模型を使って治療計画を立てます。コンピュータシミュレーションを採用しているシステムもありますが、インビザラインほどの精度や予測性は期待できないことが多いです。そのため、治療の進行に合わせて計画を修正する必要が生じる場合もあります。

2.歯型取りの回数の違い

インビザラインの大きな特徴は、歯型取りが原則1回のみという点です。

iTeroという3D口腔内スキャナーを使用することで、治療開始時に一度歯型をデジタルデータとして記録し、そのデータをもとに治療完了までに必要なすべてのマウスピースを作製します。従来のシリコン印象材を使った型取りによる不快感がなく、患者様の負担を大幅に軽減できます。

対照的に、一般的なマウスピース矯正では、治療の進行に合わせて2週間〜1ヶ月に1回の頻度で歯型取りが必要になることが多いです。

歯が動くたびに新しい歯型を採取し、次のステージのマウスピースを作製するため、定期的にシリコン印象材を使った型取りを行わなければなりません。これは患者様にとって大きな負担となる場合があります。

3.対応できる症例範囲の違い

インビザラインは、軽度から中等度の歯列不正だけでなく、抜歯を伴う全体矯正や複雑な症例にも対応可能です。

アタッチメント(歯に取り付ける小さな突起)や顎間(がっかん)ゴムなどの補助装置を併用することで、マウスピース矯正単独では難しいとされる歯の動きもカバーできます。出っ歯、受け口、叢生(そうせい:歯のガタガタ)など、幅広い症例に対応しています。

一方、一般的なマウスピース矯正は、前歯を中心とした軽度な歯並びの改善に特化しているケースが多いです。できる限り抜歯をせず、部分的な矯正を行うシステムが主流のため、奥歯を含めた全体矯正や大きな歯の移動が必要な症例には対応できない場合があります。

適応症例が限定的な分、治療費を抑えられるメリットがあります。

4.通院頻度の違い

インビザラインの通院頻度は、2〜3ヶ月に1回程度が一般的です。

歯型取りが初回の1回のみで済み、治療計画に基づいてマウスピースを自宅で交換していくため、通院回数を少なく抑えられます。忙しい方や遠方から通院される方にとって、この通院頻度の少なさは大きなメリットとなります。

一方、一般的なマウスピース矯正では、2週間〜1ヶ月に1回程度の通院が必要になることが多いです。

治療の進行に合わせて毎回歯型を取り、次のマウスピースを作製する必要があるため、定期的な来院が求められます。また、治療期間の予測も難しく、計画通りに進まない場合は通院回数がさらに増える可能性もあります。

5.費用相場の違い

インビザラインの費用相場は、部分矯正で50〜70万円、全体矯正で90〜120万円程度です。

これに加えて、調整料として5,000円〜1万円程度が別途かかる場合もあります。一見すると高額に感じるかもしれませんが、最初の段階で必要なマウスピースの数に関わらず費用が一定という点で、予算の見通しが立てやすいメリットがあります。

一般的なマウスピース矯正は、部分矯正で10〜20万円、全体矯正で40万円程度からと、比較的低価格で治療を始められます。

ただし、マウスピース1枚あたりに料金を設定しているシステムもあり、その場合は使用枚数が増えるたびに料金が加算されていきます。最終的な総額を事前に把握しづらい点に注意が必要です。

また、治療が計画通りに進まず追加費用が発生するケースもあります。

インビザラインとマウスピース矯正のデメリット比較

インビザラインとマウスピース矯正のデメリット比較

どちらの矯正方法にもデメリットは存在します。ここでは、それぞれのデメリットを正直にお伝えします。

インビザラインのデメリット

インビザラインには以下のようなデメリットがあります。

  • 治療費が高額(全体矯正で90〜120万円程度)
  • 食事や歯磨きの際の取り外しと管理が必要
  • 取り扱っている歯科医院が限られる

治療費が高額になりやすいという点は、予算に制約がある方にとって大きな負担となります。ただし、一度に全てのマウスピースを作製するため、追加費用が発生しにくく、総額の見通しが立てやすいというメリットもあります。

また、インビザラインを取り扱っている歯科医院は限られています。専用のトレーニングが必要なため、すべての歯科医院で受けられるわけではありません。

その他のマウスピース矯正のデメリット

  • 2週間〜1ヶ月に1回の頻繁な通院が必要
  • 毎回シリコン印象材による不快な型取りが必要
  • 適応症例が限定的(前歯中心の軽度な矯正のみ)
  • 後戻りしやすい傾向がある
  • 歯科医師の技術や経験に治療結果が左右されやすい

最も大きな課題は、定期的な型取りのために2週間〜1ヶ月に1回の通院が必要で、その都度シリコン印象材による不快な型取りを行わなければならない点です。

さらに、適応症例が限定的であることも重要なポイントです。前歯を中心とした軽度な矯正には適していますが、抜歯を伴う治療や奥歯を含めた全体矯正、複雑な歯の動きが必要な症例には対応できないケースが多くあります。

【ケース別】あなたに合った矯正方法の選び方

【ケース別】あなたに合った矯正方法の選び方

ここでは、具体的にどのような方にどちらの矯正方法が適しているのかを解説します。ご自身の状況と照らし合わせて参考にしてください。

インビザラインが向いている方

  • 理想の歯並びを妥協せず実現したい
  • 通院回数を減らしたい(2〜3ヶ月に1回)
  • 型取りの不快感を避けたい
  • 複雑な歯並びや抜歯を伴う矯正が必要
  • 人前に出る機会が多く、目立たない矯正をしたい

3Dシミュレーションで治療のゴールを事前に確認でき、細かい要望を反映できるため、理想の歯並びを実現したい方に適しています。また、型取りは初回の1回のみで、通院も2〜3ヶ月に1回程度と少ないため、忙しい方にもおすすめです。

その他のマウスピース矯正が向いている方

  • 軽度な前歯の歯並びだけを改善したい
  • できるだけ費用を抑えたい(10〜40万円程度)
  • 短期間で前歯の見た目を改善したい
  • 完璧な歯並びでなくても、ある程度改善できれば満足

部分矯正であれば10〜20万円程度から治療を始められるため、費用を抑えたい方や軽度な歯並びの改善を希望する方に適しています。

ワイヤー矯正も検討すべきケース

  • 重度の歯列不正や骨格的な問題がある
  • 自己管理に不安があり、確実に歯を動かしたい
  • 治療期間を可能な限り短縮したい

極端な出っ歯や受け口、開咬(かいこう:奥歯で噛んだ時に前歯が噛み合わず、上下の歯の間に隙間ができてしまう状態)など、骨格的な要因が大きい症例では、ワイヤー矯正の方が確実に治療できる場合があります。

また、装着時間の自己管理に不安がある方は、歯に固定されたワイヤー矯正の方が適しています。

当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な矯正方法をご提案しています。まずはカウンセリングでご相談ください。

インビザラインとマウスピース矯正に関するよくある質問

インビザラインとマウスピース矯正に関するよくある質問

ここでは、患者様からよくいただく質問にお答えします。

Q1.治療期間はどのくらい違いますか?

どちらも6ヶ月〜2年程度ですが、インビザラインの方が治療期間の予測精度が高いという特徴があります。

一般的なマウスピース矯正は、治療の進行に合わせて計画を修正するため、当初の予定よりも期間が延びる可能性があります。

Q2.途中から矯正方法を変更できますか?

可能です。

マウスピース矯正で思うような効果が得られない場合、ワイヤー矯正への変更や、インビザラインへの切り替えを検討できます。

ただし、追加費用が発生する可能性があるため、治療開始前に歯科医師とよく相談することが大切です。

Q3.装着時間はどちらも同じですか?

どちらも1日20〜22時間以上の装着が必要です。

食事と歯磨きの時以外は装着し続けることが、治療を成功させるための重要なポイントです。装着時間が短いと、計画通りに歯が動かず治療期間が延びる原因となります。

Q4.痛みに差はありますか?

どちらも比較的痛みが少ない矯正方法ですが、インビザラインの方が痛みを感じにくいという報告が多くあります。

少しずつ歯を動かす設計になっているため、ワイヤー矯正と比較すると違和感や痛みが軽減されます。

ただし、新しいマウスピースに交換した直後は、多少の締め付け感を感じることがあります。

Q5.後戻りのリスクに違いはありますか?

後戻りのリスクは、矯正方法よりも保定期間をきちんと守るかどうかに大きく左右されます。

ただし、一般的なマウスピース矯正は前歯中心の部分矯正が多く、奥歯の噛み合わせまで整えていないため、インビザラインで全体矯正を行った場合と比較すると後戻りしやすい傾向があります。

まとめ

まとめ

インビザラインはマウスピース矯正の一種ですが、治療システムや適応範囲には大きな違いがあります。

インビザラインの特徴

  • 3Dシミュレーションによる精密な治療計画
  • 型取りは1回のみ
  • 幅広い症例に対応可能
  • 通院は2〜3ヶ月に1回
  • 費用は90〜120万円程度

一般的なマウスピース矯正の特徴

  • 比較的低価格(10〜40万円程度)
  • 軽度な前歯中心の矯正に特化
  • 定期的な型取りが必要
  • 通院は2週間〜1ヶ月に1回

どちらを選ぶべきかは、あなたの歯並びの状態、治療のゴール、予算によって異なります。山之内矯正歯科クリニックでは、患者様一人ひとりに最適な矯正方法をご提案しています。まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

山之内矯正歯科クリニック 院長山之内 哲治
山之内 哲治

矯正歯科臨床38年以上の経験を持ち、外科矯正と呼吸機能改善を専門としています。口腔外科・形成外科・呼吸器内科など多領域の先生方と連携し、咬み合わせの問題を骨格から見直す必要があるのか、歯列矯正で対応できるのかを慎重に見極めた治療を行っています。

経歴

  • 1984年:岡山大学歯学部附属病院 研究生・医員
  • 1986年:光輝病院勤務、岡山大学歯学部附属病院 助手
  • 1987年:米国ロヨラ大学 Dr.Aobaのもとへ留学
  • 1998年:岡山大学歯学部 退職
  • 2000年:山之内矯正歯科クリニック 開院
  • 2004年:日本矯正歯科学会 優秀発表賞受賞
  • 2011年:日本臨床矯正歯科医会 アンコール賞受賞