インビザライン治療後の保定期間はどのくらい?費用・リテーナーの装着時間・注意点まで解説

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インビザライン治療後の保定期間はどのくらい?費用・リテーナーの装着時間・注意点まで解説

インビザライン治療後の保定期間はどのくらい?費用・リテーナーの装着時間・注意点まで解説

インビザライン治療が終わり、きれいな歯並びを手に入れたら、もう装置は必要ないと思われるかもしれません。しかし実際には、治療後の「保定期間」が美しい歯並びを維持するために非常に重要です。

インビザライン治療後の保定期間は、一般的に2〜3年が目安とされています。治療直後は1日20時間以上の装着が必要ですが、段階的に装着時間は短縮され、最終的には夜間のみの装着で維持できるようになります。

この記事では、保定期間の目安、リテーナーの装着時間、費用、注意点まで詳しく解説します。せっかく整えた歯並びを長く維持するために、ぜひ参考にしてください。

インビザライン治療後に保定期間が必要な理由

インビザライン治療後に保定期間が必要な理由

インビザライン治療が終わっても、すぐに装置を外せるわけではありません。矯正治療後の歯は非常に不安定な状態にあり、何もしなければ元の位置に戻ろうとします。この現象を「後戻り」といいます。

治療終了直後は、移動した歯の周囲の骨や歯茎がまだ完全に固まっていないため、数週間から数ヶ月で歯が元の位置に戻り始めることがあります。特に治療終了後6ヶ月間は後戻りが起こりやすい時期です。

保定期間は、この不安定な時期に歯を固定し、新しい歯並びを定着させるための重要な期間です。

インビザラインの保定期間はどのくらい?

インビザラインの保定期間はどのくらい?

一般的な保定期間の目安は2〜3年ですが、これはあくまで最低限の期間です。矯正治療で歯を動かした期間と同程度か、それ以上が必要になることが一般的です。

実際の保定期間は個人の状態によって異なります。治療前の歯並びの状態により、重度の叢生(そうせい:歯が前後に重なるガタガタになっている歯並び)や出っ歯だった場合は、より長期の保定が必要です。年齢も重要で、若い方は歯が動きやすいため、後戻りも起こりやすい傾向があります。

また、舌で前歯を押す癖や口呼吸などの口腔習癖があると、より長期の保定が必要になることがあります。

保定期間中のリテーナー装着時間

保定期間中のリテーナー装着時間

保定期間中のリテーナー装着時間は、段階的に変化していきます。装着時間の調整は、必ず歯科医師の指示に従って行ってください。自己判断で装着時間を短くすると、後戻りのリスクが高まります。

治療直後〜1年目:1日20時間以上

治療終了直後から最初の1年間は、1日20時間以上のリテーナー装着が必要です。食事と歯磨き以外はほぼ常に装着している状態になります。

この期間は最も後戻りが起こりやすい時期です。リテーナーの装着を数日サボっただけでも、歯が動き始めることがあります。「1週間リテーナーをつけ忘れたら、リテーナーがきつくなった」という経験をされる方も少なくありません。

1年目以降:段階的に短縮し夜間のみへ

保定開始から1年が経過し、歯の状態が安定してきたら、装着時間を徐々に短縮していきます。1年〜1年半頃は12〜16時間程度、1年半〜2年頃には夜間のみ(8時間程度)の装着で十分になることが多いです。

2年以降は、週に2〜3回の夜間装着で維持できるようになることもあります。ただし、実際の装着時間の調整は、定期検診での歯科医師の判断に基づいて行われます。

保定期間中に使用するリテーナーの種類

保定期間中に使用するリテーナーの種類

保定期間中に使用するリテーナーには、大きく分けて3つのタイプがあります。

タイプ見た目取り外しメンテナンス費用目安
マウスピース透明で目立たない可能簡単3〜6万円
ワイヤー裏側で目立たない不可やや難3〜5万円
プレート表側で目立つ可能簡単3〜5万円

リテーナーの初期費用は、種類や歯科医院により異なりますが、一般的に3万円〜6万円程度が目安です。その他、定期的な検診料(1回3,000円〜6,000円程度)や、紛失・破損時の再製作費用が必要になる場合があります。

マウスピースタイプ(ビベラリテーナー)

マウスピースタイプは透明で目立ちにくく、取り外しが可能なリテーナーです。インビザライン専用のビベラリテーナーは、動的治療で使用するマウスピースより約3割強度が高く、耐久性に優れています

食事や歯磨きの際に取り外せるため、口腔ケアがしやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えられます。また、ホワイトニング用のトレーとしても使用できるメリットがあります。ただし、強く噛みしめると破損する可能性があるため、注意が必要です。

ワイヤータイプ(固定式リテーナー)

ワイヤータイプは歯の裏側に細いワイヤーを接着する固定式のリテーナーです。取り外しができないため、24時間保定効果を保つことができます

歯の裏側に装着するため目立ちにくく、装着し忘れる心配がありません。

一方で、取り外しができないため歯磨きがしにくく、フロスの使用も制限されます。しっかりとした口腔ケアを行わないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

プレートタイプ

プレートタイプは、プラスチックのプレートとワイヤーを組み合わせた取り外し式のリテーナーです。歯の表側はワイヤーで、裏側はプレートで歯を押さえて後戻りを防ぎます。

取り外しができるため清掃しやすい反面、表側にワイヤーがあるため目立ちやすい点がデメリットです。現在は、より審美性の高いマウスピースタイプが選ばれることが多くなっています。

インビザライン治療後に後戻りが起こる原因

インビザライン治療後に後戻りが起こる原因

保定期間中に適切なケアを行わないと、後戻りが起こる可能性があります。後戻りを防ぐためには、原因を理解しておくことが重要です。

リテーナーの装着不足

後戻りの最も多い原因は、リテーナーの装着時間を守れていないことです。「少しぐらい大丈夫」と思って装着をサボると、歯は少しずつ動き始めます。

特に治療直後の1年間は、指示された装着時間を厳守することが重要です。装着時間が不足すると、リテーナーが合わなくなり、作り直しが必要になることもあります。

舌癖や口呼吸などの悪習癖

舌で前歯を押す癖、口呼吸、爪を噛む癖、頬杖をつく癖などの悪習癖は、歯に持続的な圧力をかけるため後戻りの原因になります。

これらの癖は無意識のうちに行っていることが多いため、意識的に改善する必要があります。矯正治療中から癖の改善に取り組むことで、保定期間中の後戻りリスクを減らすことができます。

歯周病や虫歯

歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けて歯が動きやすくなります。また、虫歯が進行して抜歯が必要になると、隣接する歯が傾いて歯並びが乱れる可能性があります。

保定期間中も定期的な歯科検診を受け、口腔ケアをしっかり行うことで、歯周病や虫歯を予防することが大切です。

親知らずによる歯列の乱れ

矯正治療後に親知らずが生えてくると、歯列が前方へ押し出されて後戻りが生じることがあります。特に親知らずが斜めに生えてくると、前の歯に強い圧力がかかります。

親知らずが生えてきそうな場合は、歯科医師と相談して抜歯を検討することも必要です。

保定期間中の注意点

保定期間中の注意点

保定期間中は、後戻りを防ぐためにいくつかの注意点があります。これらを守ることで、美しい歯並びを長期的に維持することができます。

装着時間を守る

繰り返しになりますが、保定期間中は、歯科医師の指示通りの装着時間を厳守することが最も重要です。特に治療直後の1年間は、装着時間が不足すると後戻りのリスクが高まります。

自己判断で装着時間を短くせず、定期検診で許可が出るまでは指示通りに装着しましょう。

食事の際は外す

取り外し可能なマウスピースタイプのリテーナーを使用する場合は、食事の際に必ず外してください。リテーナーを装着したまま食事をすると、破損や変形の原因になります。

破損・変形したリテーナーは保定装置として機能せず、後戻りを起こすリスクが高まります。また、食事を終えたら歯磨きをしてからリテーナーを装着しましょう。

リテーナーを清潔に保つ

リテーナーは長時間口の中に装着するため、汚れがたまりやすく、不衛生な状態が続くと虫歯や歯周病のリスクが高まります。食事や歯磨きのときに外したら、リテーナーのお手入れも忘れずに行いましょう。

リテーナーを洗う際は、水またはぬるま湯を使用してください。熱湯を使用すると変形する可能性があります。また、定期的にリテーナー専用の洗浄剤を使用することで、目には見えない汚れやにおいを除去できます。

定期検診を受ける

保定期間中も、3〜6ヶ月に1回程度の定期検診を受けることが重要です。定期検診では、後戻りを起こしていないか、虫歯や歯周病になっていないか、リテーナーの状態に問題がないかを確認します。

トラブルを早期に発見できれば、大きな問題になる前に対処できます。定期検診を怠らず、歯並びの安定を図りましょう。

保定期間中のトラブルと対処法

保定期間中のトラブルと対処法

保定期間中には、さまざまなトラブルが起こることがあります。適切に対処することで、後戻りを防ぎ、美しい歯並びを維持できます。

リテーナーを数日間忘れた場合

リテーナーの装着を数日間忘れてしまった場合は、すぐにリテーナーを装着してください。装着時にきつく感じたり、痛みがある場合は、歯が動き始めている可能性があります。

無理に装着せず、早めに歯科医師に相談しましょう。放置すると後戻りが進行し、リテーナーが合わなくなることがあります。場合によっては、リテーナーの作り直しや、再矯正が必要になることもあります。

リテーナーがきつい・入らない場合

リテーナーがきつく感じたり、入らなくなった場合は、歯が動いている可能性が高いです。無理に装着すると歯や歯茎を傷つける恐れがあるため、すぐに歯科医師に相談してください。

早期に対処すれば、マウスピースの調整やリテーナーの作り直しで対応できることが多いです。自己判断で放置すると、後戻りが進行してしまいます。

リテーナーが破損した場合

リテーナーが破損した場合は、速やかに歯科医院に連絡して作り直しを依頼してください。微細なヒビや端がわずかに欠けた程度であれば、そのまま使用しても問題ないケースもありますが、自己判断は危険です。

リテーナーの機能が低下するほどの破損が生じた場合、歯の位置が変わってしまうリスクが高くなります。破損に気づいたら、できるだけ早く歯科医師に相談しましょう。

よくある質問

よくある質問

保定期間に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q.保定期間終了後はリテーナーを完全に外せる?

保定期間終了後は、リテーナーの装着頻度を大幅に減らすことができます。ただし、歯は生涯を通じて少しずつ動く傾向があるため、完全に外すよりも、週に2〜3回程度、就寝時に装着し続けることが理想的です。

これにより、後戻りを防ぎ、きれいな歯並びを長期的に維持できます。保定期間終了後の対応については、歯科医師と相談して決めましょう。

Q.保定期間中にホワイトニングはできる?

マウスピースタイプのリテーナーを使用している場合、ホームホワイトニングが可能です。ビベラリテーナーなどのマウスピースタイプは、ホワイトニング用のトレーとしても活用できます。

オフィスホワイトニングも、リテーナーを外して施術を受けることができます。ホワイトニングを希望される場合は、歯科医師に相談してください。

Q.他院で治療を受けた場合も相談できる?

他院で矯正治療を受けた方のリテーナー相談や作製も可能です。リテーナーが破損した、合わなくなった、紛失したなどのトラブルがあれば、お気軽にご相談ください。

当院では、他院で治療された方のリテーナーにも対応しております。保定期間中のサポートもしっかり行いますので、ご安心ください。

まとめ

まとめ

インビザライン治療後の保定期間は、美しい歯並びを維持するために非常に重要な期間です。一般的な保定期間の目安は2〜3年ですが、個人の状態によって異なります。

治療直後から1年間は1日20時間以上のリテーナー装着が必要ですが、歯の状態が安定してくると装着時間は徐々に短縮され、最終的には夜間のみの装着で維持できるようになります。保定期間中は、装着時間を守る、リテーナーを清潔に保つ、定期検診を受けるなどの注意点をしっかり守りましょう。

当院では、インビザライン治療後の保定期間もしっかりサポートいたします。他院で治療された方のリテーナー相談にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

山之内矯正歯科クリニック 院長山之内 哲治
山之内 哲治

矯正歯科臨床38年以上の経験を持ち、外科矯正と呼吸機能改善を専門としています。口腔外科・形成外科・呼吸器内科など多領域の先生方と連携し、咬み合わせの問題を骨格から見直す必要があるのか、歯列矯正で対応できるのかを慎重に見極めた治療を行っています。

経歴

  • 1984年:岡山大学歯学部附属病院 研究生・医員
  • 1986年:光輝病院勤務、岡山大学歯学部附属病院 助手
  • 1987年:米国ロヨラ大学 Dr.Aobaのもとへ留学
  • 1998年:岡山大学歯学部 退職
  • 2000年:山之内矯正歯科クリニック 開院
  • 2004年:日本矯正歯科学会 優秀発表賞受賞
  • 2011年:日本臨床矯正歯科医会 アンコール賞受賞